beaver harris

「AFRICAN DRUMS」(OWL RECORDS OWL09)
BEAVER HARRIS

全編ビーバー・ハリスとデヴィッド・ウェアのデュオなのか、と思いきや、じつはウェアが登場するのは、A面の後半半分ほど。A面の前半とB面全部がハリスのドラムソロである。しかし、それならウェアのファンには物足りないだろうと思うかもしれないが、いやいやそんなことはありません。このウェアの10分ほどのブロウはじつに凄まじいものなのである。オープニングからいきなりビーバー・ハリスのドラムソロが延々とつづく。ちょうどA面の半分、どないなるんや、というあたりから、デヴィッド・ウェアのテナーがくわわり、暴走しはじめるのだが、リーダーであるビーバー・ハリスのドラムが、ほとんど「ドンドコドンドコ、ドンドコドンドコ」……というワンパターンのものになり、そこにウェアの気の狂ったようなテナーのブロウが乗っかって……という、まさに狂気の演奏である。これを手に汗握りながらじーっと聴いていると、ほんとヘトヘトに疲れる。心地よい疲れである。ウェアは、野太い音だが、あまり高音でスクリームせず、中音域を中心に勝負するので、なんというか、ボクシングでボディを散々叩かれたような気分になる。さっきも書いたが、B面の二曲はどちらもビーバー・ハリスのドラムソロ。こちらはいわゆるジャズドラムっぽい演奏ではあるが、なかなかイマジナティヴかつ黒人的な粘りのあるソロで、しかも大迫力であって、聞き飽きることはない。