wynonie harris

「ROCK MR.BLUES」(CHARLY CRB1097)
WYNONIE HARRIS

 ロイ・ブラウンとワイノニーを聞き比べると、やっぱりワイノニーのほうが好きです。あくまで透明感のある歌声でのびのび歌うロイ・ブラウンに比べ、ワイノニーの濁った声での豪放なシャウトはよりブルースを感じさせる。しかし、どちらにも共通しているのは「大味」なところで、いや、「一歩まちがうと大味になる」と言ったほうがいいかな、とにかくLP一枚をずっと聴いているとだんだん飽きてくる。しかし、その点も、ワイノニーのほうが、ブルースだけでなく、循環や歌物っぽい曲などを織り交ぜているので、バラエティ豊かである。また、メンバー的にも、ジャズミュージシャンが混じっていたりするので、そういうひとのソロを聴く楽しみもある。本作は、ワイノニーの代表曲が詰まっており、久しぶりに聞き返すと「やっぱりええなあ」としみじみ思う。「グッド・モーニング・ジャッジ」とか、ポップなナンバーもすばらしい。このころのワイノニーは向かうところ敵なしで、少々のことはガツーンと吹っ飛ばしてしまうだけのパワーがあった。おっ、と思うようなミュージシャン(ホット・リップス・ペイジとかキャット・アンダーソンとかジョー・ワイルダーとかハル・シンガーとかフランク・カリー(なぜかアルトを吹いている)とかコニー・ケイとかミルト・バックナーとかソニー・トンプソンとかレッド・プライソックとかサー・チャールズ・トンプソンとかジョージ・デュヴィヴィエとかミッキー・ベイカー(!)とか……)も参加しているのだが、まったく聴いたことのないジョー・オールストンとかジョン・ハートフィールドといった無名(?)のテナー奏者がめちゃめちゃいいソロをしていたりするのであなどれない。

「MR.BLUES IS COMING TO TOWN」(ROUTE66 KIX−3)
WYNONIE HARRIS

 上記チャーリー盤とややかぶるが、これもええなあ。やっぱりロイ・ブラウンよりも好きです。チャーリー盤には入っていないところを拾うと、ジョー・ニューマン、タブ・スミス、カーティス・ピーグラー、アレン・イーガー(!)ビル・ドゲット、アル・マッキボン、デヴィッド・ブルックス……などが入っている。ワイノニーはジャンプブルースシンガーの王さまです!