こんな 1日

December 2003


★2003年12月31日(水)  行動パターン

3日目ともなると、姪の行動パターンがわかってきた。
寝る→動き回る→離乳食を口に含んで飲み込む→ミルクをのむ→(大人の食事中にウンチをする→)動き回る→寝る
やたらと抱きたがる祖父母(私の両親)を尻目に、私は姪が自分で動くことを促す。
「ちゃんと運動して、筋肉を鍛えようね。身体をしっかり作らないと、大人になって腰のくびれができないよ。」

姪が眠っているので、ボリュームを下げたテレビで紅白をながめる。
「おい、紅白なんかやめて、曙×ボブ・サップ見ろよ。」
携帯電話に、友達から指令が入る。
静かにテレビを見ながら、手元では文字のおしゃべり。
ふつうの会話をメールでやりとりしていたせいで、10分おきに着信ランプが光る。
隣に座っていた義姉に見つかって、くすっと笑われた。


★2003年12月30日(火)  育ちでわかる兄妹

お休みの日は朝寝坊と決まっている私が、8時半に起きる。
家中が、規則正しい生活をしている姪を中心に動いている、そんな空気が流れていたせいかもしれない。
「おはよ〜。」歯磨きをしながらリビングに入る。
すると、兄が私を指差し、おなかを抱えて笑い出した。
「ほら見ろ!歯磨きしながら、部屋を歩き回るだろ?ウチの兄妹はそうなんだよぉ!」
そうだけど、なあに?きょとんとしている私に、義姉が苦笑いをする。
どうやら、姪の教育に悪いから歯磨きは洗面所でするようにと、兄は義姉に注意されているらしい。
「ご、ごめんなしゃい!」あわてて洗面所に退散する。
お願いだから、私のようないいかげんな大人に育たないでね。


★2003年12月29日(月)  寝る子は育つ

1年ぶりに帰ると、両親がひそひそ声で出迎えてくれた。
「今、ちょうど寝たところなの。」
リビングにひかれた小さな布団の中で、人生9か月の姪がピュアな顔ですやすや眠っていた。
親ばかを自負する人たちが、子どものことを「天使」と呼びたくなる気持ちがなんとなくわかる。
しばらくして、天使は目を覚まし、怪獣に変身した。
ハイハイに加えて、つかまり立ちができるようになった彼女は、部屋中を這いずり回る。
硬いものがお気に入りで、貯金箱のコアラの耳を口いっぱいに含んだり、ミニサイズのペットボトルを投げてみたり。
手加減とか遠慮という概念を持たない彼女は、やりたいことをやりたいようにやっていて、ある意味うらやましい。

「抱いてみる?」と聞かれて、ちょっと待ってと答える。
ネックレスを2本はずして、指輪を2個はずして、ぶらぶらしたピアスをはずして、チェーンベルトをはずして。
テーブルの上が、銀色の金属でいっぱいになった。
私は、彼女が存在する世界と対極にいるんだとじんわり感じる。
自分は「男らしい」くらいに思っていたけど、ちゃんと女として生きているということを、彼女に教えてもらった。


★2003年12月24日(水)  ヒマ?

予想していたとおり、ふつうの日がはじまった。
まっすぐ家には帰りたくないなぁ、ぼんやり考える。
いつもの仲間なら、きっと予定は入っていないはず。だけど、私から切り出すのもねぇ‥。
うじうじしていたら、仲間のひとりからメールが入った。
「今夜、暇なヤツいる?」
いる、いるっ!


★2003年12月7日(日)  黄金色の街路樹

夕食を食べてから、Puntoに乗り込んだ。
道が空いている日曜の夜。空気がしんと澄んでいて、街がきらきらしている。
右折して目黒通りに入ると、街路樹の銀杏がすっかり黄色に染まっていた。
この時期の目黒通りが、1年でいちばん好き。街灯に照らされて、黄金色に浮かび上がる銀杏。
日が暮れてからPuntoに乗りたくなったのは、この景色が呼んでいたせいかもしれないね。


★2003年12月3日(水)  目が覚めた

朝のテレビの占いで、乙女座はワースト1だった。
それは気にならないからいいんだけど、ラッキーパーソンが「セクシーな男性」だなんて‥。
いったい誰?どこにいるの?
以前、男友達が、サルサのレッスン中にラテン系の先生に「モア、セクシー!」って何度も言われたって、ぼやいていたのを思い出した。
寝起きの頭には、なかなかパンチの効いた情報だった。


November 2003


★2003年11月30日(日)  なぜか、今

DVD/ビデオ旧作レンタル100円。
よし、借りるぞと意気込んだものの、めぼしいタイトルはほとんど貸し出し中。
ちょっと気になっていて、今まで借りていなかったものってなかったかな?
そうだっ。普段は近寄らない、アニメーションのコーナーに行ってみる。
棚の間をぐるぐるまわって、見つけた。「ルパン三世 THE FIRST TV SERIES」。
音楽が、シンプルでシブい。大人向けだったこと、納得。


★2003年11月19日(水)  ごほうび

よくやった!えらいっ!
両手をグーにして、わぉーって上に突き出したい気分。
友達を誘って飲みに行くには、寝不足すぎる(ほぼ徹夜)。
というわけで、ケーキとワインを買って、タクシーで家に帰る。
ささやかな、ごほうび。


★2003年11月17日(月)  透明な青

14時すぎに外に出た。空気がツンと澄んでいて、静かに晴れている。
11月というよりは、そう、これは冬休みの空。

やっと書いた年賀状の束を持って、ポストに向かう。
母に頼まれた買出しのメモを持って、てくてく歩く。
宮島行きの船に揺られる。

空を見ながら、いろいろな場面を思い出した。


★2003年11月16日(日)  ひとめぼれ

麻布十番で、ぽっかりあいた1時間。ひとりで、ぶらぶらと坂を上る。
六本木ヒルズは、青と白のクリスマスイルミネーションできらめいていた。
最初に目に入ったショーウィンドウで、女の子のイラストが大きく描かれたジーンズに釘付けになる。
そこは、ISSEY MIYAKE BY NAOKI TAKIZAWAのショップだった。
吸い寄せられるように、中に入る。近くで見ても、やっぱりかわいい。
店員さんに試着をすすめられたけど、着ると絶対に買ってしまうとわかっていたので、生返事をして店内を一周する。しばらくクールダウンしても、やっぱり気になることには変わりなく、観念して試着してみる。
ほらね、やっぱり好きになっちゃった。ため息をつきながら、すそ上げをしてもらう。
ひとめぼれには、かなわない。


★2003年11月14日(金)  あかん、あかん!

仲良しの女友達が、絶対にウチらと気が合うと紹介してくれたのは、陽気な関西弁のにいちゃんだった。
泡盛のロックを頼んだら、グラスになみなみと注がれてくる不思議なお店で、鍋をつつく。
話の流れで、何気なく言ったと思う。
「私は、普通だよ。」
関西のにいちゃんは、そんな一言を逃したりはしなかった。
「あかん、あかん!普通じゃないヤツほど、自分のこと普通やいいよるねんっ。自分は変やっていうヤツは、たいしたことないねんっ。本当に普通のヤツは、何にもいわんねんっ。」
突っ込みが早い上に、ごもっとも‥。


★2003年11月13日(木)  見かけは‥

席に着くと、隣の席の彼女が顔を上げた。
「おはようございます。きゃー。キャッツアイみたい!」
ミニスカートをはくのは、何年ぶりだろう。
いつもパンツを買うショップで、調子に乗って試着したら予想外に気に入ってしまった、ローズピンクのブーツとミニスカート。
洗面所では、鏡越しに話しかけられた。
「峰不二子みたい!」
こうなったら、何か盗まなくっちゃ。


★2003年11月8日(日)  ホンモノ

衝動買いしちゃったと彼がバッグから取り出したのは、フランス車のハードカバーの洋書。
大学時代にバイクをバスルームでばらしてキッチンで組み立てていたこと、数年探してフランスでやっと手に入れた車のこと、話を聞くうちに、次々とあふれてくるエピソードたち。
数年に1度、彗星のように現れる、本物の車輪好き。
私の知り合いの中でも、トップクラスみたい。

お疲れさまを言って、ひとりでPuntoに乗り込む。
颯爽と帰るはずが、一方通行地獄にはまって、最初にいた場所に戻ってしまった。
たはは。Punto、格好悪い走りをさせてごめんちゃい。

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