え?もう?

4月は忙しい。とにかく忙しい。
なんとなく元気がないアリスのことをたいして気にとめていなかった。
1週間も過ぎた頃散歩に行きたがらないアリスを見て心配になった。
ペットショップに電話してみると
「そんなまだまだわかりませんよ。よっぽど敏感な子でもつわりはもう少したたないと・・。でも大事にしてください。」といわれた。
病院に連れて行ったほうが、と相談したが
「まだまだ病院でもわからないし、いくことないですよ」と言われてしまった。
そんなものかな?ど、コーギーは難産だと本に書いてあるし、
いざというときのために獣医さんに何回も見てもらったほうが、と思うんだけど・・・
そんなことを考えていたらアリスが吐いてしまった。
これをきっかけに1日中うつぶせて寝ることが多くなった。いや寝てばかりいた。
えさを食べない。でも吐いてしまう。外に行っても家のすぐ前でオシッコをしてさっさと門の中にはいってしまう。

メチャクチャ機嫌の悪いアリス
気分を変えようと庭につれだすが
不機嫌は直らずすぐ部屋に入ってしまった

病気だったらどうしよう、いややっぱりつわりかも・・・
ゲーゲー吐いてしまうアリスを心配したが、毛艶は良いし、体重の変化もなさそう。
グッタリしてはいないので、様子を見ることにした。


やがてアリスのお腹が膨らみ始めた。やったあアリス!!!でかした!!!
えさを少しずつ妊娠用のものに変えていった。
少し食べるが相変わらず吐いてしまうし、かったるそうだ。
近所に、往診してくれる良い獣医さんがいて、
その先生に診てもらうことに決めていたので診察してもらった。
今までの獣医さん(交配に先立って、血液検査などをしてもらった獣医さん)は、
往診をしてくれないのだ。


心配性の私には、夜中にでも来てくれる獣医さんの方が
安心できるに決まっている!

病院ではいろいろな検査が待っていた。
(もちろん、妊娠前に骨格のレントゲンを撮ってもらったり
血液検査をして、肝臓に異常が無いか、は調べていたのだが)
ものすごく神経質になっているアリスは触られるのを嫌がっていた。
なんだかアリスにすごく悪いことをしているような気がしてしょうがなかった。
ごめんね、アリス。
アリスのお腹には6頭の赤ちゃんがいてどの子も順調らしかった。
うかつにも獣医さんに こう言われるまで「万が一」ということを忘れていた。
そのことに気がついたとたん体中に鳥肌がたったような気がした。
嬉しいことだけを考えていた自分の能天気が恥ずかしかった。

5月も終わりごろになるとひどい下痢を繰り返すようになった。
獣医さんから受け取ったえさをあげても全然良くならなかった。
もちろん、私は外出を控えていた。

オシッコは2時間おきになり、夜は2時まで外につれていった。
朝は6時に目覚ましを鳴らしたが、アリスは我慢できずにハウスにしてしまっていた。
せめて玄関にしてくれればとハウスの戸を開けて寝ていたが
外でするしかおぼえていないアリスはどうしていいのかわからなかったようで
リビングとか廊下とかにして すまなそうにしていた。
もうお腹も玄関に降りれないほど大きくなっていたので
それはしかたがないことだったのだ。
が、うなだれるアリスを見るとかわいそうでしかたがなかった。
「オシッコしちゃったの?」と聞くと低い声でうなることもあった。
それは、どうしてオシッコがこんなに出てしまうのか
理解できない、アリスの抗議の声のように聞こえてしまった。