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「評価」問題についても、こうした美術館における展覧会が、ある展望を与える。
美術館の数が限られていた時代には、どうしても美術館は必要以上の権威を求められ、どこそこの美術館で作品が収蔵される、あるいは展示されることが、作家や作品の評価に直ちに関係していた。今日でも美術館はそうした問題と無縁ではいられないが(なぜなら専門家としての判断なくして作品収蔵も展覧会企画も実現しない)、展覧会数が大幅に増加することにより、特に地方美術館が地元出身の作家(東京に出て教育を受けた作家の場合もあるが)をさかんにとりあげることにより、評価がより自由にくだせるようになったと云える。