テーマのない文字デザインはどうもやりにくいな。・・・で、 今回、書体デザインを主に仕事をしている訳ではない東部・研究 委員会のメンバー11人が「もも組」を結成。 「ももたろう」という昔話を主題に「かな」だけでも何とかやって みようと、書体デザインを試みた。 それぞれのコンセプトで創られた個性的な文字が「ももたろう」を どう語ってくれるのか。
感想などありましたらぜひお聞かせください。東部・研究会委員会「もも組」
● 池田 秀夫・HIDEO IKEDA 【ももたろう池】むかしむかしのかなもじをイメージして、少しモダンに、少し荒けずりにつくりました。 ● 伊勢谷 浩・HIROSHI ISEYA 【ももたろう伊勢】古代中国の象形文字や亀甲文字をイメージした骨格に、線幅の異なる肉付けをして、よりオリジナリティーを高めてみた。 ● 大熊 務・TSUTOMU OHKUMA 【ももたろう熊】ゆったりとしたふところと、ちょっと可愛いイメージと長体のかかったゴシック調に、さらに切れ込みをいれた南国調。 ● 桑原 孝之・TAKAYUKI KUWAHARA 【ももたろう孝】普段、ドットフォントにまみれているせいか、思いきり優しい「ひらがな」が描きたくなった。母が子に語る言葉を思い出しながら…。 ● 七種 泰史・YASUSHI SAIKUSA 【ももたろう七】幼児が跳ねるような明るく、楽しく、軽くを狙って見た。 ● 鈴木 正広・MASAHIRO SUZUKI 【ももたろう雅】ありがたい文字、うれしい文字、みやびな文字、民族の血が通うひらがな。多様な表現が可能になるフレキシブルな書体を創りたい。 ● 成澤 正信・MASANOBU NARUSAWA 【ももたろう五十】直接的なイメージの素朴、かわいい、子供っぽいといった方向とは逆の、大人の語り口を求めてみたのですが…。 ● 田中 正行・MASAYUKI TANAKA 【ももたろう大吉】すべてよいことが起きる。文字の運をカタチに込めて。 ● 長谷川 眞策・SHINSAKU HASEGAWA 【ももたろうホッ】童話が若い女性にも人気だそうです。 童話の語りは、ホッとする、あったか〜い文字にしたいな。 ● 渋谷 薫・KAORU SHIBUYA 【ももたろう繭】D・ホフマンのスフィアを見た夜、繭が沢山ぶら下がってるシャツの夢を見た。 映画は不気味だったのに夢はメチャ可愛かった…。 ● 西田 一成・KAZUNARI NISHIDA 【ももたろう くん】低学年用かなの作字法に従い、広範囲で使用出来るように制作した。 筆跡を残した丸ゴシック体だが、丸文字にならないよう優しさと品格を心がけた。 名前は、ほのかにかおる文字で〈くん〉と命名。
●お話し作成/伊藤 晃